初めての塗装

私は今年の二月から土木会社で働いています。
土木会社と言うと道等の補修業務の印象が強いかも知れませんが、基本的な建設関係のお仕事全般を行わなければいけません。
入社して1ヶ月後くらい経過した時にガードレールの舗装を行いました。
具体的な内容といたしましては、錆びて茶色になったガードレールを白のペンキで綺麗に塗り直すと言う作業です。
まだこの業界に入りたてで右も左もわからなかった私は、てっきりただ錆びたガードレールに白のペンキを塗るだけの単純作業かと思っていました。しかし、そんな簡単な話ではなく、まず、サビを鉄のブラシのような物で荒削りし、その後水洗い、そしてようやくペンキを塗ると言う順序で作業をしたのです。
これだけ聞くと簡単に思えるかも知れませんが、10メートル近くあり、車の通りも多く両面錆びたガードレールにその作業を一人で行うと言うこともありかなり苦戦を強いられました。
本来工事現場は一人で作業をしてはいけない決まりになっていますが従業員が四人しかいない私の会社ではそうしなければ回らないので公言できることではないのは承知していますが、そうするしかなかったのです。
サビの荒削りのみで一日を使うほどの長さで水洗いも寒い中凍えて行いました。また、ペンキ塗りは作業したガードレールが県道にあるため汚さないよう丁寧にそして右手には筆、左手には段ボールを持って綺麗に仕上げました。
普段何気なく塗装された建物や看板を目にするかも知れませんがそれらも誰かが苦労をして死ぬ気で塗ったと考えるとなんだか涙が出そうになります。

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