塗装した面を触ったときに、デコボコしていたり、ザラついていたりするのは塗料の問題ではなく、研磨の問題かもしれません。実際に私も下地調整を蔑ろにして、仕上がりに満足できなかった経験があり、1つ1つの作業を丁寧に行うことを学びました。誰でも、準備や仕上げには好みの手順があると思いますが、基本はマスターしておくべきです。まずは、120番手の酸化アルミニウム紙で始めて、次に180番手というように表面が滑らかに、研磨紙の跡が見えなくなるまで続けます。粗いサンドペーパーは、木材がカンナがけされておらず、表面が十分滑らかになっていないなら使うようにして、そうでないなら私は使う必要はないと思います。サンディングの途中で木粉を取り除くのもポイントで、塗装したいモノは常に清潔に保っておかないと、研磨した粒子が比較的深いひっかきキズを表面に残すこともあります。次に、220番手を使って研磨したら、湿らせた布で表面を拭いて木目を目立たせることをしています。30分くらいしたら、水分が細かな木の繊維を広げ、繊維がくっきり表面に立ち上がります。このけばを新しいサンドペーパーで軽く撫でて取り除き、表面を滑らかにしておきます。水性のモノを塗装するのなら、こうした木目を目立たせておくための、研磨には時間も手間もかけるべきで、この段階までこぎつけることができれば、安心して仕上げ剤を塗装できると思いますし、実際に仕上がりに差が出ました。