クラス会の通知が届くと、妻の白髪混じりの髪の毛が、ツヤのある茶色になった。
私、「ママって、クラス会に行くの?」
娘、「知らないわよ、ママに直接聞けば良いじゃない」
聞けるくらいなら、とっくに聞いてる。
着替えるのにクローゼットを開けると、ブティックの紙袋があった。
その紙袋の中には、花柄の服が入っており、私のために買って来たとは思えない。
服が入っていた紙袋を元の場所に戻し、クローゼットを閉めた。
暫くすると、妻がやって来て、「クローゼットを開けた?」
私、「開けてないよ」
とっさにウソを付いてしまった。
妻、「クラス会の後、友達が家に来るかもしれないけど、良いよね?」
「良いよね?」と断定的に聞かれたら、断ることは出来ない。
クラス会の当日
妻、「友達が来るなら、家の塗り替えをしておけば良かった」
私、「髪を染めるのとは違うんだよ」
妻、「そんなの分かってるわよ」
クラス会の夜
妻が、酒に酔って騒がしい友達を家に連れて来た。
妻の友達�@、「塗り替えが必要なほど、ボロくないじゃない」
友達�A、「塗り替えをする前に、玄関をリフォームしたら」
友達�B、「このうち、なんだかカビ臭いわね」
妻は怒るかと思いきや
私、「でしょー(笑)」
友達�@、「家のローンは残ってるの?」
妻、「繰り上げ返済したから、もう無い。このことは旦那にはナイショだけど」
この時、初めて家のローンが終わっていることを知った。
翌日
妻、「昨日のことは酔って覚えてないわ」
私、「家の塗り替えをしても良いよ」
妻、「何よ、突然?」
私、「突然ではないよ、前々から家のことが気になっていたんだ」
妻、「本当に家の塗り替えをしても良いの?」
私、「構わないよ」
家の塗り替えを業者さんに頼むと、妻に銀行の明細書を見せられ
妻、「塗り替えはローンだからね」
私、「別に良いよ」
妻、「家のローンもまだ残ってるから、お小遣いは減らすわよ」
私、「家のローンが残ってるって、どういうこと?繰り上げ返済をしたんじゃないの?」
妻、「繰り上げ返済できるお金が何処にあるのよ!?」
妻が友達に言ったのは、酔っぱらいの戯言で、私は2つのローン返済に苦慮している。